日本社会保障法学会は、2012年7月に新・講座社会保障法全3巻を刊行しました。既に2001年に「21世紀の社会保障を展望して」と題して講座（全6巻）を刊行しておりますが、今回の新・講座は、前回の講座刊行以後の急激な変化につき、人権保障の視点から問題の所在を解明し、今後の社会保障制度の構築に資することを目指して、改めて刊行したものです（編者：日本社会保障法学会、発行：法律文化社)。
各巻の目次は以下のとおりであり、特にこの10年の間に焦点となっている課題に論点を絞って取り上げた論文集となっています。多くの皆様にお読みいただけることを願っています。
注文は、法律文化社へ（tel.075-791-3131 fax 075-721-8400）。
第１巻 これからの医療と年金
社会保険を支える基盤が揺らぎ「制度疲労」が指摘されている。社会の変化と動態をふまえ考察し、日々の生活を支える医療と年金の将来像と改革へ向けての具体的な論点を提示する。
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目次
| 序 章 公的医療と年金の今後の課題 |
西村健一郎 |
| 第Ⅰ部 共通する課題 |
| 第１章 医療・年金の運営方式―社会保険方式と税方式 | 笠木 映里 |
| 第２章 非正規就業・失業と社会保険―医療保険を中心に | 国京 則幸 |
| 第３章 女性と社会保険 | 衣笠 葉子 |
| 第Ⅱ部 医 療 |
| 第４章 公的医療保険の保険者と適用 | 新田 秀樹 |
| 第５章 公的医療保険の給付 | 稲森 公嘉 |
| 第６章 公的医療保険と診療報酬政策 | 加藤 智章 |
| 第７章 高齢者医療制度 | 西田 和弘 |
| 第８章 公的医療保険の財政 | 柴田洋二郎 |
| 第９章 医療提供体制 | 石田 道彦 |
| 第Ⅲ部 年 金 |
| 第10章 基礎年金の課題 | 中野 妙子 |
| 第11章 所得比例年金の課題 | 嵩 さやか |
| 第12章 公的年金給付をめぐる法的諸問題 | 岩村 正彦 |
| 第13章 障害年金の意義と課題 | 永野 仁美 |
| 第14章 公的年金の財政 | 江口 隆裕 |
| 第15章 老後所得保障における私的年金の意義と課題 | 渡邊 絹子 |
第２巻 地域生活を支える社会福祉
総論では理念・構造・権利・財政を検討し、各論では子ども・障がい者・高齢者・養護者にかかわる地域における生活支援のための社会福祉サービス法制の課題と将来像を考察する。
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目次
| 序 章 本巻の課題意識と構成 | 大曽根 寛 |
| 第Ⅰ部 総 論 |
| 第１章 地域社会における生活の支援 | 河野 正輝 |
| 第２章 社会福祉法制の構造と変容 | 品田 充儀 |
| 第３章 社会福祉の権利の実現 | 本澤巳代子 |
| 第４章 社会福祉法と財政 | 台 豊 |
| 第Ⅱ部 子育ち・子育てへの支援 |
| 第５章 子育ち・子育て支援の法体系とその展開 | 福田 素生 |
| 第６章 保育における課題 | 倉田 賀世 |
| 第７章 虐待・暴力と社会的支援 | 平部 康子 |
| 第８章 子育ち・子育てのための金銭給付 | 増田 幸弘 |
| 第Ⅲ部 障がいのある人への支援 |
| 第９章 障がい者法の到達点と求められる新たな視点 | 矢嶋 里絵 |
| 第10章 新しい障害概念をめぐる課題 | 瀧澤 仁唱 |
| 第11章 障害者雇用と就労支援 | 小西 啓文 |
| 第12章 障害者の主体的生活ニーズと適正サービスの保障 | 中川 純 |
| 第Ⅳ部 高齢者・養護者への支援 |
| 第13章 介護保険をめぐる基本課題―制度創設からの軌跡を手掛かりに | 久塚 純一 |
| 第14章 介護保険制度の被保険者・受給者範囲 | 関 ふ佐子 |
| 第15章 介護・生活支援の保護の実施体制 |
片桐 由喜 |
| 第16章 高齢者・養護者の地域生活支援 |
阿部 和光 |
第３巻 ナショナルミニマムの再構築
格差・貧困問題に関する状況を概観し、最低生活保障をめぐる今日的課題を明らかにする。労働法制などの諸施策とあわせて、国民の生活保障のあり方を多角的に論じる。
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目次
| 序 章 貧困・格差問題とナショナルミニマムの全体構想 | 井上 英夫 |
| 第Ⅰ部 総 論 |
| 第１章 「ナショナルミニマム」の憲法的基礎をめぐって | 尾形 健 |
| 第２章 ナショナルミニマムと国際人権基準―国際人権法上の社会保障に 対する権利と国家が保障すべき最低限度の義務 | 棟居 徳子 |
| 第３章 地方自治とナショナルミニマム―社会保障における国家・社会・個人 | 岡田 正則 |
| 第Ⅱ部 ナショナルミニマムの諸相 |
| 第４章 所得保障法制とナショナルミニマム | 石橋 敏郎 |
| 第５章 サービス保障法制とナショナルミニマム | 原田啓一郎 |
| 第６章 税制改革と社会保障 | 島崎 謙治 |
| 第７章 ベーシック・インカム構想の法的検討 | 秋元 美世 |
| 第８章 最低生活保障と生活保護基準 | 木下 秀雄 |
| 第９章 「ホームレス」支援の今日的課題と最低生活保障 |
嶋田 佳広 |
| 第10章 ひとり親世帯と社会保障 |
林 弘子 |
| 第Ⅲ部 社会保障と雇用・労働 |
| 第11章 雇用形態の多様化と社会保障 | 脇田 滋 |
| 第12章 労働条件の整備と社会保障 | 水島 郁子 |
| 第13章 ナショナルミニマムと最低賃金法制の役割 | 関根 由紀 |
| 第14章 長期失業者に対する雇用政策と社会保障法 | 丸谷 浩介 |
| 第Ⅳ部 社会保障の新しい地平 |
| 第15章 教育支援と社会保障 | 藤澤 宏樹 |
| 第16章 住宅保障と社会保障 | 山田 晋 |
| 第17章 司法福祉と社会福祉―触法高齢者・障害者支援を中心に | 菊池 馨実 |
| 第18章 災害と社会保障 | 井上 英夫 |
